ベタ
お約束パターンとは、定番、お決まりのパターン、言い換えると「ベタ」なパターンです。
お約束パターンは、日常に使うケースは割とあるかと思います。
ここではお約束パターンについて、より深く掘り下げていきたいと思います。
誰もがどこかでみたことのある笑いのパターン
お約束パターンとは、「こういう状況では必ずこうすれば笑いが起きる」といった事前に結果が予想できる行動を実際に行い、笑いを生み出すパターンです。
ドリフターズのコントや、お笑い芸人以外が演じるわかりやすいコントなどで多く見られます。
ベタなパターンですので多くの人が共通認識しており、幅広い層で笑いが生まれるかと思います。
後ほど具体例を交えながら「お約束パターン」の使い方を紹介します。
古典的な笑い
お約束パターンは、言い換えれば「ベタな」パターンですので、これまで蓄積されてきた歴史のある笑いであることが多いです。
戦後これまで多くのコメディアンや芸人たちが多くの笑いをお茶の間にとどけてくれました。
その積み重なった笑いのなかで「お約束」という笑いのパターンが形成されてきたのだと思います。
みんなが認識している
フリがあって、それを効かせて落差のあるオチで笑いを生み出す。
という基本がありますが、これに当てはめると落差のあるオチというかたちではありません。
まず、フリの部分では「たぶんこうなるよね?」という期待がうまれます。
そしてオチの部分でその期待通りになります。
オチに落差はありません。しかし「ちゃんと期待通りに完了した」という安心感や答え合わせがあっていたといううれしさもふくまれる笑いになります。
お約束パターンの具体例
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熱湯風呂にて、おそるおそるゆっくり慎重に入ろうとしながら、後ろでみている仲間に「押すな!絶対押すなよ!」
- これは「押せよ」というお約束。
- 押されて熱湯風呂に落ち、熱がるリアクションをし、熱湯風呂から這い出て「押すなって言っただろ!」というところまでが1セット。
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歩いていて、その先にバナナの皮が落ちている
- そのバナナの皮を踏んで滑ってコケる
- 絶対に避けたりせずにちゃんと踏んでで滑ってコケるのがお約束
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テーブルにおいしそうな生クリームのケーキが置いてある
- 食べようとして近づくが、つまづいて顔をそのケーキにつっこむ
- 一瞬止まったあと、顔を持ち上げてクリームだらけの顔を見せるところまでがお約束
お約束という予定調和は笑いだけに限らない
お約束パターンは笑いだけに限ったものではありません。
映画やドラマ、漫画などの創作物のなかでは多く見られます。
学園ドラマで主人公が朝遅刻しそうになって、食パン加えたまま走り出せば曲がり角で同じ年頃の異性とぶつかります。そして学校に到着すると教室では転校生の紹介があり、そこで紹介される転校生はさっきぶつかった転校生になります。
他にも、戦争や敵との対決の前に仲間が「妻から連絡があって、どうやら俺はパパになったみたいなんだ」とか言い出したら必ず次の展開でその仲間は死亡する、など。
笑いのケースではないですが、そういった「お約束」というものは存在しています。
「お約束パターン」を意識して認識し、実行することで笑いを生み出しましょう。